村野四郎

村野四郎の詩をよむ

我々のこころの中にはじつにさまざまな記憶が散らばっている。嬉しかったことや悲しかったことだけでなく、つまらぬことまで脳は憶えている。たとえば、猛スピードで走る車が目の前をよぎっていったときの印象だけではない。車がすっかり消え去ったあとの平…